ウォッカとは、、
穀物が原料の蒸留酒。
ロシアやポーランド、バルト三国、北欧、フランス、アメリカ、カナダなどが主要産地となっています。
白樺の炭で濾過することで「クセのない洗練された蒸留酒」に仕上がります。
カクテルに合わせやすく、バーでは必要不可欠のお酒です。
ちなみに、同じ蒸留酒ではありますが焼酎とは原料や製法が異なるので全く違うお酒です。
↓蒸留酒についてはこちらを参考に↓
じょ、蒸留って何?蒸留酒?わっかんね。ザックリ解説
スピリッツって何?蒸留酒との関係は?誕生の歴史をザックリ解説
お酒の取説:20年の縛りプレイ解禁後の特殊アイテム【お酒】
ザックリ言うと
強いお酒、無味無臭、カクテルにしやすい。
こういった特徴があります。
無味無臭なのでウォッカに果実を漬け込んだりする方法も多いです。
日本では法律上、作ることはギリOKですが、販売は禁止しています。
起源の論争
ウォッカの起源については現時点では残念ながら明確には分かっておらず、
ロシアかポーランドが起源と言われ、少なくとも15世紀には存在していたことが分かっています。
そしてこの起源をめぐって現在でもロシアとポーランドの論争が行われているようです。
古い呼び名は『ズィズネーニャ・ワダ』生命の水です。
ロシアでは16世紀イワン雷帝の時代に『ワダ、ヴァダー(woda、voda)』
ポーランドでは『ヴォトカ、ヴォータwodka、woda)』
どちらも「水」という意味があり、両国とも自分達が生みの親だと主張をしています。
ポーランドウォッカ「ソビエスキ」では広告で
“告さらば、妄想。
ウォッカはポーランド生まれである。
ロシアよ、悪く思うな。”
と、宣言しています。
また11世紀にポーランドで「ゴシャウカ(燃える)」という
蒸留酒が存在していたようです。それに対しロシアの歴史家は否定をしています。
ズィズネーニャ・ワダすなわちアクアヴィタエ(生命の水)は
原始的な蒸留酒、現在のような洗練された美味しい蒸留酒(スピリッツ)をウォッカという。
という事は8世紀に現在の蒸留器が発明され、
そこから蒸留技術や知識が何世紀にもわたって発展していき、
様々な地域に伝わり14、15世紀には洗練されたスピリッツが造られたと考えるのが妥当だと思います。
起源がどちらにせよ、美味しいウォッカを造ってくれたことに僕は感謝します。
歴史の流れ
17、18世紀頃のウォッカは主にライ麦を原料として使用、
18世紀後半からトウモロコシやジャガイモを使用するようになりました。
ブドウが造れない寒い過酷な環境で育つ穀物は
人々にとって貴重な糧であり極寒を乗り越える為のまさに生命の水でした。
そしてウォッカを語るうえで欠かせない人物がナポレオン1世です。
ナポレオンはウォッカに敗けた
フランス皇帝ナポレオン1世はイギリス産業、政治的覇権を打倒すべく、大陸封鎖を発令。
ヨーロッパ各国は大陸封鎖を守るよう命じられたが、ロシアが従わない為1812年ロシアに遠征。
ナポレオンの軍隊は進攻を続けモスクワに到達。決戦を避けたロシアは軍を後退。
彼らはウォッカを飲みながらナポレオンが極寒の地に耐えれるか高みの見物をし、冬将軍到来!
過酷な寒さが続き、耐え兼ね軍を後退、タイミングを見たロシアがウォッカで士気を高め、
ギンギンになったロシア軍が弱り切ったナポレオン軍を追撃。
壊滅的な打撃を与えられ、パリに戻ったナポレオンは権力を失った。
それを聞いたロシア人は「ナポレオンはウォッカに負けた」と語り合った。
また同じ戦略でヒトラーも壊滅的な打撃を受けています。
恐るべし極寒の地、、、
白樺による無色透明のウォッカ
1810年ペテルスブルグの薬剤師アンドレイ・アルバーノフが白樺の活性作用を発見。
この白樺をウォッカの濾過に使用し現在の無色透明のウォッカを造った
人物がピョートル・A・スミルノフです。そうです。スミノフウォッカの創設者です。
※このスミノフ誕生ストーリーも次回解説していきます。
国産ウォッカの誕生
日本では大正時代1920年代当たりの小説にウォッカという言葉が出てきます。
1930年ではカクテルブックにもウォッカが記載されているようです。
ただこの頃はほとんど見かけることも無く、「幻の酒」となっていたようです。
国産ウォッカ第1号は1933年京都の宝酒造株式会社が「タカラ・ウォッカ」で発売。アルコール度数は35度。
その後、世界大戦があり日本でウォッカを飲まれるようになったのは第二次大戦後となっています。
ゴルバチョフ政権
1985年ソ連のゴルバチョフ政権が国を立て直す為、ペレストロイカ(再建)を政策。
情報の開示、社会主義から民主主義へ、
経済対策を推し進めたがいきなりの事だったのでうまくはいかなかった。
そしてゴルバチョフは国民からの支持率が全然なかった
なぜか?
ウォッカの飲み過ぎで国民の平均寿命が短く、
飲んだくれが多かった為ウォッカ禁止令を発令したからです。
後日、ソ連中の店から「砂糖」が無くなり国民は酒を密造し始めた、
翌年にはチェルノブイリで原発事故、さらに1990年ゴルバチョフ暗殺未遂事件、
革命記念日パレードに紛れ暗殺者が2発の銃弾を放ったが、護衛により弾は外れすぐさま暗殺者は逮捕された。
そして今度はクーデターが起き、軟禁されいつ殺されてもおかしくない状況に陥る。
だがクーデターは失敗に終わり、無事解放される。
10日後にソ連大統領を辞任し、ソ連は崩壊。
ちなみにゴルバチョフは妻との最初のデートは日本だったそうです。
また日本のテレビ番組「世界一受けたい授業」や「徹子の部屋」「SMAP×SMAP」に出演している。
※参考「SMAP×SMAP」
https://youtu.be/seGDUNVzYe8
荒ぶる時代の一国の元大統領は一体どんなお酒を飲むんでしょうか?
気になるな、、
やっぱりウォッカかな、、、
ロシア文学ドストエフスキー「罪と罰」
“凡人は人類を増やすために存在するが、天才は人類のステージを押し上げ革命を起こし、
これまでのルールを破壊し、新しい秩序を作り新世界へ人類を導く存在。
だったら法律ってなんだ?一握りの天才は法律を犯してもいい。 “
主人公の有名な論文ですね。
そしてストーリーに出てくる主人公の父親は酷い飲んだくれで、
家族は生活に苦しむ日々。もともとのタイトルは「酔いどれ」だったそうです。
ウォッカを知るとロシア人にとっていかに生活の一部となっているのが分かりますね。
魅力
ウォッカとジンの違いについてざっくり説明。
どちらも穀物がベースのスピリッツです。
ジンはジュニパーを主体にした様々なボタニカル(草根木皮)香味成分の効いた特徴のスピリッツ。
ウォッカは白樺の炭で濾過し、無味無臭のスピリッツとなります。
なのでカクテルを作ったりするのに非常に役立ちます。
僕は兄弟みたいな認識でいます。
クセのあるジン兄、クセのないウォッカ弟。
現在ではフレーバーを効かせたウォッカやムース状のウォッカなどがあり、作るカクテルによって使い分けをします。
映画に登場するウォッカ
「007/スペクター」
ポーランドのヴェルベデール。
「アトミックドロンド」
モスクワで製造が開始された、ストリチナヤ。
「プロメテウス」
シャーリーズ・セロンがウォッカを飲んでいますが何のウォッカでしょうか?
「ダウン・サイズ」
アブソルート
他にもいろいろとあると思うのですが、
情報ある方教えていただけたら嬉しいです。
zedd/365のMVでアブソルートが確認できました。
セレブやスターも愛するウォッカ。
それ以上にウォッカを愛するロシア人。
実際に現地へ行き情報集めたいですね。
最後に、、
ウォッカに関する情報、募集しています。
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