アガヴェとはアロエに似た見た目の植物でメキシコを中心に世界で220種類存在します。
そのうちメスカルは52種類のアガヴェを使用しています。
学名はキジカクシ科リュウゼツラン亜科アガヴェ属となっています。
アガヴェの語源
アガヴェの語源はギリシャ神話に出てくるアガウエー。
スウェーデンの植物学者カール・フォン・リンネはマゲイ(アガヴェ)に『高貴、輝かしい、見事な』の意の『アガヴェ』と名付けた。
スペイン語で『マゲイ(アガヴェ)』と言い、よってメキシコではマゲイと呼ばれています。
なぜマゲイと言われるようになったのか?
カリブ海のアンティール諸島の言語“タイノ語”に由来するマゲイという言葉を使用したことでメキシコでは一般的にマゲイと呼ぶようになりました。
アガヴェの生態
アガヴェ属の起源は何と1000万年前とされている。すっご笑
大体お酒の原料の歴史を辿るとブドウは果実、大麦麦芽は穀物、サトウキビは草、
どれも共通しているのは1年後には収穫ができると言うこと。
だが、アガヴェはそうはいかない、収穫までに最低でも7年かかってしまう。
なのでスピリッツになった時点で既に7年物というわけです。(だからホワイトスピリッツでも美味しいのか?)
非常に長寿で100年後に花が咲くことから『センチュリープラント』と呼ばれるようになった。
100年は言い過ぎだけど、長寿なのは確か。
テキーラに使用するアガヴェは比較的早く育つが、それでも最低7年。
アガヴェの仲間はカリブ海にの島々に生育しているが、
約220種類のうち半分はメキシコが原産。
アメリカ大陸に繋ぐ陸地屈強な気候と環境に順応して進化した『奇跡の植物』
山岳地帯で標高が高く、乾燥していて雨量が少ない寒暖差の激しい環境で育ちます。
とても繁殖生が高く、いろんな場所に生息していてそれぞれ見た目に個性があります。
巨大なアガヴェもあれば、小さいアガヴェ、急勾配の岩場を好むアガヴェ、今にも動き出しそうなアガヴェだったり、野生種も存在するので見ているだけでも面白いです。
日本でもイフエロス(子株)を持ってきて、育てることはできるみたいです。
※ちなみに現在沖縄でアガヴェを育てるプロジェクトが行われています、2021年に1000株のイフエロスを植え付け2028年頃収穫予定。
本国での生産なので当然メスカル・テキーラと名乗ることはできません、日本初のアガヴェスピリッツなんて名前になるんでしょうか?
ボトリングされるのが楽しみですね!
メスカルで使用されるアガヴェの種類
冒頭でもお伝えした220種類の内52種類のアガヴェが原料として使用されます。
その中で厳選してよく使用される”13種類”をご紹介します。
メスカルのラベルに記載されているのは一般名の方が多いですが、知っておいて損はないので可能な限り覚えておくとよりメスカルを楽しめます!
ただ、ややこしいのは同じ種類なのに葉の形状によって名前が変わったり、地域によって呼び名が変わったりと混乱してしまうこともあるので覚えるのは結構大変 、、
自分もまだ完全に覚えきれていないです、、笑
アガヴェの性質
アガヴェの肉厚な葉の内側には虫を寄せ付けない効果があります。
刺激性の化学物質を含んだ液体があり、時期を迎えたら一気に花茎が育ち結実し枯れていきます。
通常の植物は光合成、気孔から取り入れた空気中の二酸化炭素と根から吸収した水分で、
体内の葉緑素と太陽エレルギーで炭水化物(糖分)を作ります。
一方アガヴェは日中に気候を閉じ、太陽エネルギーを蓄積。
CAM経路と呼ばれるプロセスで夜の間にリンゴ酢を作り蓄えこれを糖分に変える働きをするといった性質もあります。
面白いですね。
また、アガヴェの葉の繊維は非常に強力で布やロープなどにも使われていました、水を含むと収縮する性質があることからミステリー小説なんかでも登場します。
車のシートベルろにも使用されているんだとか。
以上となります、まだまだ謎が多いアガヴェですがメスカル・テキーラを飲む際に話のネタになればいいなと思っています。
日本では静岡県、伊豆のシャボテン動物園でアガヴェを見ることができます。
https://izushaboten.com/saboten/house_mexico.html
先日観察してきました。
アガヴェ観察 in 伊豆シャボテン公園
大阪の咲やこの花館
https://www.sakuyakonohana.jp/news/9868/
長崎のバイオパーク
http://www.biopark.co.jp/
他にも見れる場所があれば教えていただきたいです。
※アガヴェは厳密にいうとサボテンではありません、
多肉性植物に似ていることから例えでサボテン使用されることがあります。
仲間でいうとアロエやアスパラガスです。
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