ジンとは、、
ジュニパーベリー(ねづの実)が主体の様々なボタニカル(草根木皮)で風味付けされた、穀物が原料の蒸留酒です。
EUで保護されている定義は
ジュニパーの香りをを主とする37.5%以上のアルコール。
米国では40%となっています。
オランダ、イングランド、ドイツ、フランス、などヨーロッパ各地で造られており、
現在ではクラフトジンと呼ばれる原料、製法、産地、作り手のこだわりのあるジンが人気のようです。
このクラフトジンの明確な定義は無いようなのですが、
今までのジンとはまた違った楽しみ方のできるスピリッツととらえています。
ウォッカとの違い
ウォッカ、原料は穀物、発酵させ蒸留、炭で濾過し無味無臭にします。
ジン、原料穀物、発酵させ蒸留、ジュニパーベリーなどボタニカルで香りづけ。
ザックリ言うと、
ジンはクセあり、ウォッカはクセなしです。
↓詳しくはこちらを参考に↓
ウォッカってそもそも何?お酒なのは分かってるけど、、、ザックリ解説
本記事ではジンを学ぶ上での前提知識、
ザックリとした流れを解説していきます。
では本題入ります。
ジン誕生までの流れ
ジュニパーベリー(西洋ねづの実)
古代エジプト、ギリシャ、ローマなどで治療薬として使用。
中世ペストが流行し、
ヨーロッパ中が万能薬と認識(実際に効果は無かった)。
ジュニパーベリー入りの蒸留酒が医師の常備薬となり、
オランダでジュネヴァが生まれる。
オランダ東インド会社でジュネヴァが支給され、各地へ広まる。
イングランドにも伝わり、ジュネヴァがジンと呼ばれ
富裕層も貧困層もジンを飲むことができ、イングランド東インド会社の植民地にも広まった。
アメリカにも伝わり、のちにカクテルが生まれた。
ジンの前身、兄弟とも言えるジュネヴァ公認の場所
13世紀フランドル地方、
広く言えばネーデルランド(ベルギー西部、フランス北部、オランダ南部、ルクセンブルク)に記録が残っているとされています。
ジュニパーを指すオランダ語
- jenever イエネーフェル
- genever ジュネヴァ
上記が英国に伝わりジンと呼ばれます。
ベルギーのハッセルトでは国立ジュネヴァ博物館があり、ここでしか買えない
オールド・スヒーダム・ジュネヴァ正真正銘ヨーロッパのジュネヴァがあります。
またオランダ代表リキュールメーカー
世界最古の歴史を持つボルス社もジュネヴァを販売しています。
Amazonで買えるので一応リンク貼っときます笑
ちなみにドイツではジンでもジュネヴァでもないけど
ジュニパーを発酵させて蒸留する、シュタインヘーガーがあります。
マイルドで美味しいです。
興味ある方は是非お試しください。
炎上してバスったジン
1714年初めて英語辞典に「ジン」の説明が載るが、
内容がひどく評判の悪い酒として説明されていた。
そして1720年~1751年、狂気のジン時代「ジンクレイズ」と言われていた時代がやってきます。
人口増加により不衛生な環境が生まれ、
需要と供給のバランスも崩れ、感染症や失業者、乳児死亡率の増加。
危険なメンタル状態に陥っているとき、
過剰なストレスを溜め込んでいるとき、蒸留免許緩和で粗悪なジンが出回っていた。
この危ない要素がそろった状態で起きることはまさに狂気。
飲んで忘れるしか無いという目的で飲まれる事となった。
かつては人々の治療薬として使用されていたのに、救世酒から悪魔となってしまった。
現代風に言えば、炎上してバズって認知される感じですね。
まとめ
ジュニパーという言葉が古代から「若い果実」というラテン語で呼ばれていた、
ジュニパー=薬効のある実という認識で呼び始めたのと、
お酒=生命の水、体に良いこの2つが出会い、
混ぜ合わせたら絶対良いちゃいますのん?という発想は必然的に生まれ。
ジンが生まれるのは約束されているようなものだと考えるのは僕だけでしょうか?
時代によって様々な目的で使用されていますが、
薬効目的というルーツから始まり現代では嗜好目的が多いと思われます。
古代、中世、現代で共通していることは、
ジュニパーを使用した液体であること。(現代では蒸留酒という認識)
現在は明確な定義を求められますが曖昧なものもあります。
異端とも呼ばれる方法で造ったり、昔のレシピに基づいてルネサンスしたり、
こうであるべきという固定観念をぶっ壊していくスタイルもあります。
ジンでは無いという意見もあれば、気にせず楽しむという意見もあります。
もちろん嗜好品なので楽しみ方は自分次第です。
これからジンの歴史はどうなっていくのでしょうか?ジンの進化注目です。
ジンは内容が濃いので何回かに分けての投稿になります。
今回はざっくり流れを説明とまとめ、感想でした。
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